コロコロなるまま。

日本発のヒップホップアルバムを作ったのは、いとうせいこう氏なわけだが,リアルタイムで僕らにとってヒップホップといえばスチャダラパーが何といっても大きい。


今夜はブギーバック」という金字塔もあるわけで。


渋谷系に対する絶対的憧れも、この辺りで完全に植えつけられている。


90年代は橋本治氏が「80年代にはギリギリ安保があったが、90年代はインポだ」なんてことを言われたように、何もない時代で、それを理解していたからこそ古き良き時代のサンプリングができたし、平和過ぎて世紀末や生と死について平坦な思考で冷静に考える事もできたのだろう。


そういう文化を汲まないで、かっこだけの渋谷系を踏襲してるちゃらい奴はクラブやカフェや社交場に多くて嫌になっちゃうんだが,やはり元々のパイオニアな人は心安いし浮ついていない。


スチャダラも最早アラウンド40、00年に僕が22歳だった事をインタビューで話すと驚かれる。


本人たちが90年代に受け入れられ、今や僕ら世代にとって,「今夜はブギーバック」が大切な歌になっている事へ無自覚であったのも面白かった。


昼間JR芦屋駅で高校生カップルの接吻(マルCオリジナルラブ)を間近で見て,今日はエエ事あるなと思っていたら、エエ話がたくさん聞けて良かった。


それにしても、あのあけっぴろげな接吻をしていた高校生カップルはスチャダラパーの事も小沢健二の事も知らなかったりするんだろうな。