HB。

久々に書くのが、鉛筆の話…んなわけない。


髭(僕はこの表記好きなので、これでいきます)とキングブラザーズの対バン。


話を聴いた時からドキドキしていた。


何よりも髭ちゃん男前だなって。


だって、そうでしょ、いくらでもわかりやすいバンドと対バンできる状況にいるのに、キングを選ぶなんて。


ファイターだなって思った。


キング、髭共に話を話を聴くと、2組の歴史は2002年くらいまでに遡る。


その頃に下北沢で対バンをしている、互いにニルヴァーナというルーツミュージックを持つものでもあり、ファンダンゴでも5年前に対バンしているという。


近年はスケジュールが合わずできていなかったが、常に互いに意識していて、遂に久しぶりに実現した今回。


まずは髭、前日に須藤さんに偶然にもインタビューできたのだが、僕が前回インタビューをした2007年時とは楽曲も須藤さんの印象も変化していた、いや進化している。


人を食った毒盛りおもちゃ箱ひっくり返し…みたいなイメージがあったが、3年ぶりの須藤さんはより柔和になられ、楽曲もBPM的にいうと一気に100〜110まで落としたナチュラサウンドになっている。


この日のライブ新曲である「サンシャイン」、「青空」、「虹」が非常に素晴らしかった。

ゆったりしたBPM、それはライブで感じるとナチュラルというよりサイケデリックになっていた、そう、何かゆらゆら気持ちよいのだ。


その楽曲たちが今までのBPM速い楽曲たちに交じっても、違和感がない。


明らかに次の階段をいかれてる事が伝わった。


で、先にライブをしたキングの事を何度もMCで話す、「盟友キングブラザーズ」と須藤さんが話した時と、アンコールラスト曲が「ハートのキング」だった事にはグッときてしまった。


何よりも、この日はイベントとして素晴らしく成立していた。


髭ちゃんのお客さんたちがキングをシャットアウトする事なく、自然に巻き込まれ踊っている姿が美しかった。


もちろん、それだけのライブをキングがしたのだが。


そう、この日のキングはひと言でいうとラブリーだった。


いつもの破壊力、エッジの鋭さは、そのままなのだが、大きなハコと色々なお客さんの前という、このふたつをとてつもなく意識していたし、それがちゃんと伝わった。


「髭を見たかったら、踊り狂わないと、見せませんよ!」なんてケイゾウさんは叫びながら、スピーカーの上で背中を向けてしゃがんでギターを弾く。


「ロックンロール!」と叫んだマーヤはダイブをし、クネクネ踊り、スキャットを披露して、沸かせて踊らす。


決して楽をしない、全身全霊でぶつかる、みんなを躍らせたい喜ばせたい狂わせたい…、そんなキングの姿に僕は馬鹿みたいに泣いていた。


あ〜、この人たち好きだな、あ〜、この人たちを全力で応援したいな、いつも、そう思ってしまう。


この日みたいな感じで、キングの虜になる人が増えることを心から祈るし、素敵な場所を設けた髭ちゃんの男前さにパチパチパチなのだ。

てな訳でマイコプラズマ肺炎を何となく誤魔化して5月は終わり、6月には神聖かまってちゃんQJが出る…、まぁ、その話はまたゆっくりと、ちゃんと僕もばんがりましたのでね。

さぁ、あふりらんぽ×オシリペンペンズ×ワッツーシゾンビのライブにでも行きますか、そんな感じで今年の夏も始まります。

お後が宜しいようで。