音楽。

またもや1ヵ月半ほったらかし。


何かがないと書けない。


普段文章書いてるから、変に凝ろうとするし、別に息抜きにもならない。


4月も終わって、色々あったり色々やった気がする。


さて、5月は鈴木親子にとって結構きつい始まりである。


といっても、熱湯風呂に入れられたとか熱々おでんを喰わされたりとか、ローション相撲やらされた訳でもなく、別に殴り合いの喧嘩をした訳でもなく…、まぁ、誰にでも平等に訪れるけど、訪れたら、とてつもなく悲しい出来事があったてな訳で。


初めて玲子が嗚咽する姿を見たりして、こちらも本気で動揺したりして。


あっ、この人、当分動けなくなるかなとか思ったり思わなかったり、まぁ、こっちだって尋常じゃなく動揺していたし。


そんな覚悟をしていたら、玲子が言った。


「明日のクアトロは行くから」


僕は勝手に、そのスケジュールを自分の中でキャンセルの用意をしていたから、凄く凄く驚いた。


で、言われた。


「こんな時だから音楽を聴くんじゃない」


あ〜、タフだなって、そんな事わかりきっていたんだけど、こんなにタフだっけって、この人。


凄いなって、我が母親ながら。


でも翌朝なったら、「やっぱり無理だ」って言うと思ってた。


結局ふたりとも朝方まで寝れずに溜息ばっかついてたし。


でも翌朝なっても翌昼になっても翌夕になっても、玲子の意思は変わらずで、いや火事場の糞力だったんだろうけどさ、差し入れをどんどん用意して、いつも以上に張り切っている。


「楽しい事は全て吐き出してくれ、不条理な悲しみも全て吐き出してくれ! 俺らが、それをグルーヴに変えてトゥルースにするから!」


コヤマシュウ氏は全てを知っているかのように、MCで叫ぶ。


横の玲子を見たら、ぐっと涙をこらえていたが、完全に泣き顔だった。


「頑張ってもいいことないな 努力しても報われないな どこにいても出口がないな 誰よりも上手くいかないな 生きてくことは辛いことだね 泣きたい夜には思い出しておくれ 何よりも好きなものが もしあるなら それだけで生きていられるのはほんとさ 続けることは難しいね 辞めるのは勇気がいるね 居心地はいいわけはないが やっぱり居場所はここだね 生きてくことは苦しいことだね 逢えない夜には思い出しておくれ 誰よりも好きなものが ずっとあるから それだけで生きていられるのはほんとさ」…、そう歌われる「イキガイ」で僕は完全にアウトだった。


玲子の顔は怖くて見えなかったが、まぁ、あの人は見得をきる人なので笑顔だったんだろうか。


対戦相手のアナログフィッシュも素晴らしくて、ただただグルーヴに身を委ねるだけの気持ちよい素晴らしい夜だった。


前日全く食欲がなかった玲子と僕は馬鹿みたいに、その夜は食べて呑んで、全てを忘れて、たくさん笑った。


悲しみや困難があった時、娯楽を楽しむゆとりはないのかも知れない。


ただ娯楽は一瞬だけでも、その悲しみや困難を忘れさせ、改めて悲しみや困難と戦う力を与えてくれる。


音楽は人を救うと本気で思う、いや正しくは音楽は人を救うきっかけを与えてくれるだろうか。


どちらにしたって、僕ら親子が、その夜、音楽に救われたのは確かだ。


音楽は素晴らしい。


ツィッターも玲子はようやく登録したばかりで、でも何も呟けないだろうななんて思ってたら平然とした顔(のふり)で呟いている、


何だかんだ母は強し。


こちらは尾骶骨は痺れるわ、胃は痺れるわ、蕁麻疹で痺れるわで、相変わらず病気自慢なんてしてるが、玲子は今日も元気(なふり)に生きている。


とにかく生きていかなあきまへん、そう思う5月の上旬。


それにしても尾骶骨が痛い…、お後がよろしくないようで。


BGM=「イキガイ」by SCOOBIE DO

BGM=「PHASE」byアナログフィッシュ