くるりについて。

3年前の6月にABCラジオ『よなよな・・・なにわ筋カルチャーBOYZ』で180分特集を放送した時にも何かしら文章を書いた様に想うのですが、明日3月13日(火)の回で遂に岸田繁さんのロングインタビューが流れます。


180分特集の時にも岸田さんと佐藤さんからコメントを頂きましたし、雑誌でもおふたりにインタビューをした事はありますが、岸田さん単独インタビューは今回が初です。

雑誌インタビューは、当たり前ですが活字です。


でもラジオは生声がそのまま流れます。


そんな緊張感溢れる媒体で、スタジオでふたりきりで顔を突き合わせて話すのは異様な緊張感がありました。


じゃあ、何で異様な緊張感があったのか?


それは彼らがデビューした20年前から聴いていたから。


当時聴いていたバンドやミュージシャンは明らかに自分より年上で大人だった中、くるりは自分よりひとつ年上の大学生。


それも同じ関西の京都。


遂に自分の世代から、かっこいいロックバンドが出てきたと凄くドキドキしたのを今でも覚えています。


一瞬で惚れこみました。


モラトリアムな年頃、情緒的で感傷的な歌詞がロックサウンドに乗る・・・ただただ胸を揺さぶられました。


東京に対して、上京では無く、東下りという言葉を使ったのにも痺れたものです。


『東京』という歌に、みんなが色々な感情を持っているのは本当に理解できます。


あっ、明日は特別な想いで特別な『東京』を流します。


最初に岸田さんと1対1でインタビューと聴いた時は正直尻込みましたし、人数増えないかなともインタビュー直前まで想ってました。


でもインタビュー中、異様な緊張感と共に異様な興奮感がありました。


それは20年憧れ続ける同世代のヒーローと何とか渡り合えていたからでしょう。


30分間ずっと『岸田君とふたりで喋ってるよ・・・』という俯瞰的な自分がいました。


少しでも気を緩めたら感情が溢れ出して、泣いてしまうので、ずっと気を張ってました。


終わった後に原君と呑んだビールの美味しかった事・・・。


原君始め、岸田さんに逢いたい同世代はたくさんいます。


そんな中、1対1でインタビュー出来た事に心から感謝しています。


とにもかくにも20年の想いが詰まったロングインタビューを是非とも聴いて頂きたいです。


どうぞ宜しくお願いします。

台湾に行き台湾。

去年の12月30日深夜、原君家でふたり呑みながら何故か祖父母の話になり、我が祖父母が70年以上前に台湾の基隆に暮らしていた事を話した。


すると原君も祖父母どちらかが台湾に住んでいたはずだと話し出し、こういうルーツをいつかラジオで話すのはありだねとなった。


で、今年の2月8日、角川書店アルバイト時代からの18年付き合いがある大崎君(現在は雑誌『べジー』副編集長)から、「頼みがあるんだけど」と一行LINEがきた。


長いお付き合いだが、かしこまって何かを頼んでくるような人ではないので、何事かと想う。


話を聴くと、29回台湾に行っている彼は2日前の2月6日に起きた花蓮大震災についての現状をラジオで話して欲しいと言う。


確かに街は被災したが、中心部は当日から電車が走り、観光地として機能しているにも関わらず、風評被害で観光客がキャンセルしている現状。


日本は東日本大震災時に200億円の義援金を台湾から頂いていて、では何故そんなに・・・と言うと理由は日本の統治時代(1895年〜1945年)にまで遡る。


それこそ我が祖父母や原君の祖父母どちらかが(結果は祖父)住んでいた時代。


全てを聴いた段階で、これは特集組めるなと想った。


日本と台湾の関係、そして今、台湾に日本人観光客が多い理由、台湾音楽事情、最後に花蓮大震災について。


流行旬の観光地ブームではなく、それを傍観していた一度も台湾に行った事がない・・・でも台湾にルーツがある人間が洗いざらい色々調べて喋ったら面白いのではないかと。


そこからも大崎君とLINEやり取り繰り返したり、Spotifyで台湾最新ミュージシャンリスト作ってもらったり、電話取材してまとめていき、気になる数字データ全て質問して調べあげてもらった。


結果、ABCラジオ『よなよな・・・なにわ筋カルチャーBOYZ』2月20日(火)の放送では、3時間中2時間強の大特集に。


番組内でわからない事あれば、シリー並に『大崎君!』と呼び掛け、すぐに僕原君大崎君のグループLINEに解答が届き、それを僕らが読み上げる。


ラジオ番組構成としても生放送らしいし、現代らしいし、そして楽しくも刺激ある流れになったと想う。


本当に大崎君ありがとう。


まぁ、何だかんだ言っても海外だし、中々みなさん、TIME&MONEY&SOULが全て揃ってタイミングよく行ける訳ではないかもだが、今回の大特集で台湾に何かしら興味を持って頂けたら嬉しいです。


僕も、どのタイミングになるかはわかりませんが、祖父母が暮らしていた街である基隆には必ず向かいたいです。


台湾に行き台湾。


おあとがよろしくないようで。

うっとり亭芦屋。

ABCラジオ『よなよな・・・なにわ筋カルチャーBOYZ』第203夜生ゲストのエレキコミックやついいちろうさんが、僕がyonigeライブについて喋ってる様を褒めてくれてた・・・と、ここまでは良いのだが、そこから謎の職業『ライブ講談師』になればよいのにという展開に。


で、うっとり喋ってるという事から、やついさんより『うっとり亭』という屋号を頂き、気が付いたら『うっとり亭芦屋』と命名されていた。


自分の名前ではなくて住んでる街の名前ってと想うも、時既に遅し。


同じく生ゲストのTHE STARBEMS日高央さんまでノリノリになり、『鈴木君の文章は、うっとりしてるんだよ!』とまで言われる始末。


今まで、『ねっちょり』とか『エモい』とかで、自分の文章や喋りを表される事はあったが、『うっとり』とは確かに上手いこと言ったもんだ。


確かに演者や作品などの対象物に『うっとり』惚れきっているからこそ、『ねっちょり』であったり、『エモい』になる。


小説も昔から『うっとり』度の高い純文学が好きだったし、その中でも、より『うっとり』した文章を書く人が好きだった。


雑誌もかっこいい文章にしても、おもしろい文章にしても、やっぱり書いている人が『うっとり』しているから好きだったんだろう。


てか、もう何回『うっとり』を書いてるかわからんくなってきたが、そういや流れで、やついさん主催の『YATSUI FES』に出る事になったのだった。


『よなよな・・・なにわ筋カルチャーBOYZ』としてトーク出し物で出るのは、まだわかるが、『ライブ講談師』の『うっとり亭芦屋』として出るのだけは断固として拒否したい。


まぁ、どうせ、この文章も『うっとり』してると言われんだろうな。


てなわけで、ここまでのお相手は私『うっとり亭芦屋』で御座いました。


おあとがよろしくないようで。

ABCラジオ『よなよな・・・なにわ筋カルチャーBOYZ』第200夜を迎えて。

ABCラジオ『よなよな・・・なにわ筋カルチャーBOYZ』第200夜。


UKプロジェクト皆様から御祝い御鮨を頂きました。


本当にありがとうございます。


そして、リスナーの方からはカラフル似顔絵色紙を頂きました。。


本当にありがとうございます。


我々だけやなくて、DOBERMANユースケさん、セックスマシーン モーリーという関西お馴染みバンドマンから、先輩ライター兵庫慎司さんにロッキングオン総編集長山崎洋一郎さんakaオジキまで描かれておりました。


オジキ似顔絵がイタリアのポルノ俳優akaシチリアの種馬的な感じでしたが、全く浸透せず、不安定グラグラなオープニングで、この番組らしいなと勝手に物思いに耽ってました。


あっ、芦屋で一番古い和菓子屋の杵屋さんで原君とスタッフ用に紅白饅頭を特注したのですか、サプライズで本番中にプレゼントしたら、気持ち悪がられ、たいして盛り上がらず、相変わらず不安定グラグラなオープニングで、この番組らしいなと勝手に物思いに再び耽ってました。


てなわけで、オープニングは先日ブログに書いた山崎洋一郎総編集長日記の大人音楽卒業話題をしましたが、みなさん参加しやすい話題みたいで良かったです。


もう少し我々世代のロッキングオンJAPANハードコア読者組合の特殊性を話したら、何故あのブログが賛否の否が多かったか、伝わりやすかったかなと反省しております。


そうそう、たられば話はあれですが、僕は他の仕事をしていても引きこもっていても音楽を聴いていたと想います。


音楽にはパワーがあるし、救いを求めて聴いていたと想います。


今は幸せな事に、この仕事なんで、少しでも多くの人に音楽を始め、カルチャーの楽しさを伝えたいし、活字でカルチャーを楽しむ良さも伝えていきたいです。


さて、番組ではLayneのフレッシュインタビューやフレッシュヤングミュージシャン5組も紹介いたしました。


本当は6組目にヒミツノミヤコというフレッシュヤングバンド最終兵器を御用意していましたが、時間切れでお蔵入りに・・・。


カルチャーの神様が「まだヒミツにしときなさい」と言っているのかなとエエように解釈してます。


毎週毎週グラグラ不安定で何とか乗りきってますが、この番組はゲストインタビュー以外の普通喋り部分は、自分で言うのもなんですが、いかに僕が情緒安定で機嫌良く出来るかにかかっているので、皆様に御迷惑おかけしないように、今後も心身ヘルシーに過ごしていきたいです。


とにもかくにも関係者皆様、そして何よりも聴いて下さってる皆様、本当にありがとうございました。


引き続き一生懸命頑張りますので、どうぞ宜しくお願いします。


鈴木淳史

料理の鉄人。

料理の鉄人』が大好きで、特に挑戦者のドラマチックな物語が好きであった。


料理の鉄人』に挑戦するにあたり、師匠や店主であるおやっさんに許可を得に行ったり、ホテル勤務や雇われ勤務の場合はオーナーに許可を得に行ったり、何よりも顧客の方に許可を得に行く。


その礼儀正しさが高校生だった僕には美しく映り、自分もいつか料理人の方と素敵な関係を築けるような大人になりたいと想ったもので。


今夕急遽お世話になっていたお店から律儀な御報告を受ける。


決して両手をあげて喜べるような内容では無かったけど、その律儀で礼儀正しい御報告は誠に嬉しかった。


スポーツもギャンブルもやらないし、趣味だったものが仕事になっているので、とりたてて趣味は無いが、働いた後に美味しいものを食べるのは好きだ。


美味しいものを食べたいから働く。


働かざる者食うべからず、おっしゃる通りで。


さぁ、明日からも頑張ろう。


で、『料理の鉄人』本でも読みまくろう。


おあとがよろしいようで。

フレッシュ! フレッシュ! フレッシュ!

ロッキングオン山崎洋一郎さん『総編集長日記』の『なぜ大人になると音楽を卒業する人がいるのだろう?そしてそうならないためには?』という文章が、Twitter上で炎上してバズったらしい。


90年代からの『ロッキングオン』『ロッキングオンJAPAN』読者としては、誠に山崎さんらしい文章だし、炎上やバズらせるなんて言葉が無かった頃から、山崎さんは読者を挑発する文章を書いていて、よく騒動も起きていた。


簡単にまとめると、一般的に大人は新しい音楽についていけなくなり、フェスに行ってもお目当てしか観ないし、昔から応援している人の記念日的な音源やライブを追いかける事に精一杯になると。


仕事で音楽に関わってるからと言われるかも知れないが、自分は新しいニュースに触れるように新しい音楽に触れる。


だから、古新聞を読むのも良いが、今の新聞も読もうというのが山崎さんの言い分。


もちろん賛否の非の人の言い分もわかる。


普通に日常で働いていたら、自然に音楽に触れる時間は減るし、フェスでお目当て観るのも、昔から好きな人の記念日的な音源やライブを追いかけるだけでも凄い事だ。


ABCラジオ『よなよな・・・なにわ筋カルチャーBOYZ』に新年早々、山崎さんに出て頂いた時、『自分の中の少年性、少女性を忘れないようにしてる』とおっしゃっていた。


この発言は大変興味深かったし、山崎さんらしい冷静沈着で理論的でクレバーな考え方だと思う。


ただ僕の様な感覚感情的な人間は少年性、少女性を忘れる云々の前に、自分の中に少年性、少女性が未だに残っている。

まぁ、ピーターパン症候群と言われたら、一巻の終わりだが。


だから、今の自分が熱狂感動興奮しない=自分中の少年性、少女性も熱狂感動興奮しない。


よく『10代の自分ならハマっていただろう』的な言い回しがあるが、僕にその言い回しは適さない。


強いて言うなら、『10代の自分はハマらないが、自分が好きじゃない周りの10代の奴はハマるだろう』。


なので、よく言う『売れる売れない』も僕には昔からわからない。


そりゃ自分が好きな人が売れるにこした事はないが、いかんせん占い師ではないので売れる売れないは、やはり断言しにくい。


こちらも強いて言うなら、『僕は好きじゃないけど、売れそうだね、多分』。


別に売れる事は否定しないし、ポップじゃなくて売れないものは好きではない。


丁寧に説明すると、ポップつまり大衆性を持って、売れようとする人たちが好きだ。


流行旬に捉われず、自分のこだわりを持って、例え向こう見ずでもやりきる人たちが好きだ。


音楽的にオルタナティブという表現もあるが、わかりやすく言うならばカウンターカルチャー


一見極端かも知れないが、周りに流されず、はじっこからカウンターでメインストリームやメジャーシーンを撃ち落として欲しい。


自分は裏方の応援すべき仕事に就いたからこそ、好きな人が売れる為の努力は惜しまないが、本当に売れる売れないは神のみぞ知るだ。


好みもあるし、僕の様な感覚感情的な人間は、後は勘としか言いようがない。


そんな勘を頼りに生きてるが、昔も今も、特に昔は新しい才能との出逢いをナビゲートしてくれるメディアがあった。


その内のひとつは、確実に『ロッキングオン』『ロッキングオンJAPAN』。


だからこそ、自分もナビゲートする側のメディアの人間になりたかった。


昔も今も常に新しい才能との出逢いは求めてるし、40を手前にした今は余計に新しい出逢いが嬉しい。


毎年毎年、新しい熱狂感動興奮を求めて生きている。


ABCラジオ『よなよな・・・なにわ筋カルチャーBOYZ』記念すべき第200夜【1月23日(火)夜10時〜深夜1時】は、フレッシュをテーマに、ヤングジェネレーションを御紹介していきます。


あくまでも僕の好みだし、よしんば皆様にとって、そこに新しい出逢いが無かったとしても、新しい出逢いを求める事を楽しいと感じて貰えて、独自のやり方で新しい出逢いを今後ディグって頂けたら、これ幸いである。


そしたら、きっと山崎総編集長も喜びはるだろう。


勝手にオジキの文章を引用して、勝手にオジキをオチに使ったが、何はともあれABCラジオ『よなよな・・・なにわ筋カルチャーBOYZ』第200夜を宜しくお願いします。


おあとがよろしいようで。

2017年最終生放送に向けて。

ABCラジオ『よなよな・・・なにわ筋カルチャーBOYZ』第195夜。


前回にも書いたが、『いいですね』『好きです』『おもしろいです』なんていうシンプルなひとことで重み深みが出せたり、


冷静な状況判断で的確なひとこと言って『良かったです!』と褒められるタイプの人間では、どうやらないらしい。


感情感覚感受性で動いて書いて喋って熱苦しくtoo muchになったり、


好きじゃないものに的確に感想を述べたら、周りに気を遣わせたりと・・・


相も変わらずの被害妄想かも知れないが。


そんな時は、いつも『虎バン』の落合氏と矢野氏の対談を観返す。


以前にラジオでも話した事あるが、落合氏が『【好き】と【打てる】は違う』と話しているのに妙に納得してしまう。


例えば、ひとことで重み深みを出したり、冷静な状況判断からの的確なひとことで周りから褒められて感心される事が【好き】としても、人には向き不向きがある。


たいして褒められてないから実感がないが、感情感覚感受性で動いて書いて喋る熱苦しさが、もしかしたら自分の【打てる】=【出来る】・・・つまり得意技なのかも知れない、自分が気付けてないだけで。


目先の大きな数字に目をくらませず、自分の好きなものを信じて地道にやるしかないなと。


今回のオープニングは、そんな事を考えながら、無理せず緩やかに地声で落ち着いて話したのでした。


どうせ何を言ったって、誰も褒めてくれないだろうと諦念で話しました。


ただ紹介するカルチャーは、いつも最大最強の自信を持ってますが、僕の情念が入りすぎて、敬遠されるのではとか、やはり被害妄想に最後は陥ります。


そんな中で、みなさんの生放送中Twitterつぶやきをリアルタイムで読んで救われたり、癒されたりします。


この3年8ヶ月、こんな事ばかり考えて、新しい挑戦であるラジオをやってきましたが、来週12月26日(火)は2017年最終放送です。


突然こんな湿った事を書いたら驚かれるでしょうが、今までもラジオに関しては、たくさん、こんな湿った事を書いていますし、


最初の2年は番組内で感情コントロールできず泣いたりもしました。


恥ずかしい情けないが、懐かしいもんです。


考えたら、最初の出演依頼も『妬み嫉み僻み歪みを出してください』なんていう酷いものでした。


よく、ここまできました。


年明け1月23日には200回を迎えますし、2018年は5年目になります。


まぁ、来週も何だかんだヘラヘラゲラゲラ笑いながら、オピ兄ハラ坊なんてくだらない事を言っているのでしょう。


【好き】と【出来る】の違いは、すぐ掴めないでしょうが、とにかく好きな事を全力エモーショナルで出来るように日々オピニオンに精を出します。


来週は堀込泰行氏遂にロングインタビュー&『よなよなアワード2017』with DOBERMAN ユースケ氏として2017年の番組を振り返ります。


絶対聴いておくんなましです。


おあとがよろしいよいで。